投資初心者の方が投資を始めるのにおすすめなのが、全世界株式インデックスファンドです。
しかし、全世界株式インデックスファンドには複数の種類があり、微妙に投資対象や国別、地域別などの資産配分が異なります。
そこで、当サイトでは数ある全世界株式インデックスファンドの中から選び方やおすすめの全世界株式インデックスファンド5つを厳選しました。
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
下記に該当する方で、これから全世界株式インデックスファンドに投資をする方は、参考にして頂ければと思います。
- 長期的に資産運用を考えている人
- リスクを分散したい人
- 個別株の選定が難しいと感じる人
- 全世界の経済成長に投資したい人
- 投資に手間をかけたくない人
- 積立投資をコツコツ続けたい人
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- 著者情報
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【著者:植杉】 2019年FP3級取得、日本テクニカルアナリスト協会:認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得。会社員時代に数冊の株式投資に関する書籍を熟読して実践に挑んだが玉砕。その後、数年間ブランクがあったもののFXブームを機に再度投資に興味を持ち本格的に学習。その際に冒頭記載した資格を取得しチャート分析などのテクニカルを徹底的に習得。さらに2024年から始まった新NISAの制度や仕組み、銘柄について学習して投資をしながら基本知識をブログを通じて発信しています。
全世界株式インデックスファンドの3つの選び方
3つのポイント
- 連動する指数の選択
- 純資産総額の大きさと推移
- 信託報酬が低い銘柄
1.連動する指数の選択
全世界株式インデックスファンドには、「MSCI」と「FTSE」指数の2つが存在します。
指数 | MSCI | FTSE |
対象国数 | 47ヵ国(先進国23ヵ国・新興国24ヵ国) | 49ヵ国(先進国25ヵ国・新興国24ヵ国) |
投資対象 | 大型株・中型株 | 大型株・中型株・小型株 |
構成銘柄 | 約3,000 | 約9,000 |
全世界市場時価総額のカバー率 | 約85% | 約99% |
特徴 | 日本国内の運用会社がイデックス運用しているファンド | 海外ETFに投資することでイデックス運用しているファンド |
これらは、どちらが良い悪いではないですが「FTSE」には下記の2つの弱点があります。
- コストの二重構造:海外ETFと国内運用会社の2つのコストが掛かる。
- 短期的に指数とのズレが発生:海外ETFを購入するタイミングにより為替レートや市場価格のブレの影響を受けやすい。
以上のことから投資初心者の方は「MSCI」に連動するタイプのインデックスファンドの方がおすすめです。
2.純資産総額の大きさと推移
インデックスファンドを評価する際に「純資産総額」の大きさと推移をチェックしましょう。
純資産総額が大きいほど経費率が低くなるため信託報酬も低く設定される傾向にあります。また、順調に純資産総額増えているインデックスファンドほど売却よりも購入の方が多く、基準価格が上がりやすい傾向にあります。
- 純資産総額の目安:100億円以上
- 純資産総額の推移:増え続けている
3.信託報酬が低い銘柄
インデックスファンドでの運用は長期に及ぶのが基本なので、より信託報酬が低く抑えられているものを選ぶことが重要です。
全世界株式インデックスファンドおすすめ5選
ここでは、上記の「選び方」を踏まえておすすめの全世界株式インデックスファンドを5選紹介します。
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
1.eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、MSCI指数の連動するインデックスファンドです。
これ1つで先進国23ヵ国と新興国24ヵ国の合計47ヵ国に分散投資することが可能で、純資産総額も3兆円を超えており直近1年間での推移も増加しています。
全世界株式インデックスファンドの中では一番の人気ファンドとなっています。
ファンド名 | 連動指数 | 純資産総額 | 信託報酬 (税込)/年 | 新NISA対応状況 |
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | MSCI | 3,891,392百万円 | 0.05775%以内 | つみたて投資枠 成長投資枠 |
*2024年8月27日時点
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | 1年 | 3年 | 5年 |
純資産推移 | +2,516,057百万円 | +3,632,652百万円 | +3,885,511百万円 |
トータルリターン | 25.10% | 17.36% | 18.40% |
シャープレシオ | 1.84 | 1.20 | 1.13 |
標準偏差 | 13.62 | 14.50 | 16.30 |
*2024年7月31日時点
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を6項目にわたって評価し、当サイト独自の基準を元に10段階でレーティングしました。 その結果、調査時点(2024年7月14日)では、4.4という高評価でした。 レーティング評価基[…]
2.eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)は、簡単に説明するとeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)から日本市場を除いたインデックスファンドです。
世界市場に分散投資したいが、すでに日本市場のインデックスファンドを運用している方などオススメです。
ファンド名 | 連動指数 | 純資産総額 | 信託報酬 (税込)/年 | 新NISA対応状況 |
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本 | MSCI | 521,339百万円 | 0.05775%以内 | つみたて投資枠 成長投資枠 |
*2024年8月27日時点
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本 | 1年 | 3年 | 5年 |
純資産推移 | +222,262百万円 | +440,300百万円 | +514,008百万円 |
トータルリターン | 25.21% | 17.43% | 18.62% |
シャープレシオ | 1.82 | 1.18 | 1.12 |
標準偏差 | 13.86 | 14.78 | 16.64 |
*2024年7月31日時点
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)を6項目にわたって評価し、当サイト独自の基準を元に10段階でレーティングしました。 その結果、調査時点(2024年7月14日)では、4.2という高評価でした。 さらに直近3年間と5年間[…]
3.楽天・全世界株式インデックス・ファンド
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(FTSE GACI)に連動する成果を目指した投資信託です。
このファンドは、バンガード社の3つのETF(上場投資信託)で構成されており、全世界の株式市場に広く分散投資ができます。
具体的には、バンガード・トータル・ストック・ワールドETF、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF、バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETFを組み合わせて、先進国から新興国までの株式に投資し、グローバルな成長を取り込むことができるファンドです。
ファンド名 | 連動指数 | 純資産総額 | 信託報酬 (税込)/年 | 新NISA対応状況 |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | FTS | 491,930百万円 | 0.192%程度 | つみたて投資枠 成長投資枠 |
*2024年8月27日時点
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 1年 | 3年 | 5年 |
純資産推移 | +156,966百万円 | +375,604百万円 | +468,270百万円 |
トータルリターン | 23.90% | 16.43% | 17.83 |
シャープレシオ | 1.80 | 1.15 | 1.10 |
標準偏差 | 13.28 | 14.31 | 16.23 |
*2024年7月31日時点
4.SBI・全世界株式インデックス・ファンド
SBI・全世界株式インデックスファンドは、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(FTSE GACI)に連動する成果を目指した投資信託です。
このファンドは、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF、SPDR ポートフォリオ・ディベロップ・ワールド(除く米国)ETF、SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツETFの3つのETFを組み合わせており、小型株を含めた全世界の株式に分散投資できるように設計されています。
これにより先進国から新興国まで幅広い市場に投資し、グローバルな経済成長を取り込むことができるファンドです。
ファンド名 | 連動指数 | 純資産総額 | 信託報酬 (税込)/年 | 新NISA対応状況 |
SBI・全世界株式インデックス・ファンド | FTS | 210,568百万円 | 0.1022%程度 | つみたて投資枠 成長投資枠 |
*2024年8月27日時点
SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 1年 | 3年 | 5年 |
純資産推移 | +78,755百万円 | +177,881百万円 | +207,529百万円 |
トータルリターン | 23.96% | 16.55% | 17.81% |
シャープレシオ | 1.82 | 1.16 | 1.10 |
標準偏差 | 13.14 | 14.27 | 16.25 |
*2024年7月31日時点
SBI全世界株式インデックスファンドを6項目にわたって評価し、当サイト独自の基準を元に10段階でレーティングしました。 その結果、調査時点(2024年7月14日)では、4.0という高評価でした。 さらに直近3年間と5年間の利回り[…]
5.SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドは、2022年1月31日に設定された低コストのインデックスファンドです。
このファンドの特徴は、世界最大級の運用会社であるバンガード社が運用するETFを投資対象としている点です。
具体的にはバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)に100%投資しており、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(FTSE GACI)に連動する成果を目指して運用されています。
シンプルな構成であり、よりベンチマークに近い運用成績が期待できるファンドです。
ファンド名 | 連動指数 | 純資産総額 | 信託報酬 (税込)/年 | 新NISA対応状況 |
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド | FTSE | 43,625百万円 | 0.1338%程度 | つみたて投資枠 成長投資枠 |
*2024年8月27日時点
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド | 1年 | 3年 | 5年 |
純資産推移 | +15,818百万円 | – | – |
トータルリターン | 23.95% | – | – |
シャープレシオ | 1.81 | – | – |
標準偏差 | 13.25 | – | – |
*2024年7月31日時点
SBI V 全世界株式インデックスファンドを5項目にわたって評価し、当サイト独自の基準を元に10段階でレーティングしました。 その結果、調査時点(2024年7月14日)では、3.7という高評価でした。 さらに20年間毎月3万円の[…]
全世界株式インデックスファンド5銘柄を8項目で比較!
当ページでおすすめの5銘柄を各項目別に比較しました。
下記の表では、各項目で一番パフォーマンスが良い値を赤色で表示しています。
項目 | eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | SBI・全世界株式インデックス・ファンド | SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド |
連動指数 | MSCI | MSCI | FTSE | FTSE | FTSE |
純資産総額 | 3,891,392百万円 | 521,339百万円 | 491,930百万円 | 210,568百万円 | 43,625百万円 |
純資産推移(1年) | +2,516,057百万円 | +222,262百万円 | +156,966百万円 | +78,755百万円 | +15,818百万円 |
信託報酬 (税込)/年 | 0.05775%以内 | 0.05775%以内 | 0.192%程度 | 0.1022%程度 | 0.1338%程度 |
トータルリターン(1年) | 25.10% | 25.21% | 23.90% | 23.96% | 23.95% |
シャープレシオ(1年) | 1.84 | 1.82 | 1.80 | 1.82 | 1.81 |
標準偏差(1年) | 13.62 | 13.86 | 13.28 | 13.14 | 13.25 |
新NISA対応状況 | つみたて投資枠 成長投資枠 |
つみたて投資枠 成長投資枠 |
つみたて投資枠 成長投資枠 |
つみたて投資枠 成長投資枠 |
つみたて投資枠 成長投資枠 |
*2024年7月31日時点
シャープレシオや標準偏差の項目については、下記ページをご覧ください↓
レーティング評価基準へ
新nisaの積立投資枠対象の約230銘柄の中からおすすめ銘柄(インデックス型)10選を紹介します。 ただし、個人の状況によってもオススメ銘柄が異なることから、下記の世代別 or リスク許容度別に分けています。 20~30[…]
全世界株式インデックスファンドにおすすめの証券会社
全世界株式インデックスファンドを取り扱っている証券会社のなかで、下記の2つの証券口座がおすすめです。
両者の口座を持っていない方は、リスクヘッジのために持ってない口座を開設しておきましょう!
SBI証券 | 楽天証券 |
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迷ったらeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がおすすめ!
全世界株式インデックスファンドには、複数の種類がありますが、その中で迷ったら「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」がおすすめです。
特徴
- オルカンのなかで純資産総額がトップ
- 信託報酬が0.05775%以内と安い
- オルカンのなかでトータルリターンもトップクラス
- 小型株の影響を受けない
全世界株式インデックスファンドに関する質問や疑問10選
インデックスファンドで最強の運用は?
インデックスファンドで最強の運用は、長期的に保有し、リスクを分散させた低コストのファンドを選ぶことです。
全世界やS&P500に連動するファンドを定期的に積み立てリバランスを行うことで、安定した成長を目指せます。
たわらノーロードとeMAXIS Slimのどっちがいいですか?
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の方がいいです。
たわらノーロード全世界株式とeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を比較するとトータルリターンは同水準ですが、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の方が信託報酬が低く、純資産総額と増加額も大きいからです。
たわらノーロード全世界株式 | eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | |
純資産総額 | 58,404百万円 | 3,891,392百万円 |
純資産推移(1年) | +50,102百万円 | +2,516,057百万円 |
信託報酬 (税込)/年 | 0.1133%以内 | 0.05775%以内 |
トータルリターン(1年) | 25.00% | 25.10% |
*2024年7月31日時点
雪だるまとeMAXIS Slimのどちらがいいですか?
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の方がいいです。
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))とeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を比較すると全ての項目で、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の方がパフォーマンスを上回っているからです。
SBI・全世界株式インデックス・ファンド | eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | |
純資産総額 | 210,568百万円 | 3,891,392百万円 |
純資産推移(1年) | +78,755百万円 | +2,516,057百万円 |
信託報酬 (税込)/年 | 0.1022%程度 | 0.05775%以内 |
トータルリターン(1年) | 23.96% | 25.10% |
*2024年7月31日時点
オルカンはなぜおすすめなのでしょうか?
オルカンがおすすめされる理由は、全世界の株式市場に分散投資ができリスクを減らしつつ長期的な成長が期待できるからです。
また、運用コストが低く抑えられており、手数料が少ない分リターンが高くなる可能性があるため投資初心者にも人気となっています。
オルカンの欠点は何ですか?
オルカンの欠点は新興国のリスクや為替変動による影響です。
その他にも世界経済全体が低迷するとリターンが低くなる可能性があり、分散投資によって特定の地域やセクターに集中投資できない点も欠点です。
eMAXIS Slimはインデックスですか?
eMAXIS Slimシリーズはインデックスファンドです。
インデックスファンドとは、特定の指数(インデックス)に連動するように設計された投資信託のことです。eMAXIS Slimシリーズは、日経平均株価やS&P500などの主要な株価指数に連動するファンドがあり、低コストでインデックス投資ができることが特徴です。
このシリーズは、コストが非常に低く抑えられているため長期投資に適しています。
オールカントリーはいつ買うのがお得ですか?
オールカントリーは、自分のタイミングで買うのがおすすめです。
そもそもオールカントリーは長期投資での運用を想定しており、定期的に積み立てを行うドルコスト平均法が有効です。
また、早めに投資を始めて長期保有することで、世界経済の成長を取り込むことができるので、いつ買うかよりも継続的に投資を続けることが大切です。
オールカントリーで20年運用で損しませんか?
オールカントリーを20年運用すると長期的な成長が期待できるため損をする可能性は低いです。
しかし、市場の変動はありますので絶対とは言い切れません。
eMAXIS Slim 全世界株式の期待リターンは?
eMAXIS Slim 全世界株式の過去5年間の平均利回りは18.40%となっています。
*2024年7月31日時点
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のメリットは?
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のメリットは、全世界の株式に幅広く分散投資できリスクを抑えながら成長が期待できる点です。
また、信託報酬が低く長期投資に向いています。1つのファンドで世界中の株式に投資できるため投資が簡単で便利です。
長期的に世界経済の成長を取り込むのに適したファンドです。