FXのカバー取引とは?仕組みを分かりやすく解説
FXのカバー取引とは、一体どういったものなのか。
何となくイメージしか分からないという方の為に、カバー取引の仕組みを分かりやすく解説します。
そもそも私たち個人トレーダーがインターバンクに近い値段で売買できるのは、FX会社によるカバー取引があるおかげです。
上記のように、FX会社がトレーダーと反対売買をしてくれるお陰で、トレーダーは好きな時にポジションを持つことができます。
そのFX会社による反対売買の仕入れがカバー取引です。
忘れがちなポイントですが、買ってくれる人がいなければ売れませんし、売ってくれる人がいなければ買うことはできません。
上記イラストにある「カバー先金融機関」は、インターバンクで取引をしている大手銀行です。
カバー取引だけではなく、FX会社を通じてトレーダーにレートを提示するという重要な役割も担っています。
この辺りの基礎知識は、下記のページで解説しているので参考にして下さい。
では、もしFX会社がカバー取引をしない場合はどうなるのでしょうか?
カバー取引が無かったらどうなる?
結論から言えば、カバー取引が無ければ私たちトレーダーは圧倒的に不利な立場に追いやられます。
FX会社がトレーダーと反対売買を行うことで、私たちの注文が通る仕組みは同じです。
仮に1ドル100円でトレーダーが買い注文を出し、105円まで上昇したとします。
ロングしていたトレーダーは利益となり、ショートポジションを持っていたFX会社は損失となります。
カバー取引がなければFX会社とトレーダーは、お互いの利益を奪い合う存在になってしまいます。
となれば、意図的に不利な約定(スリッページ)させたり、配信レートを誤魔化したりと、敵対する存在のトレーダーにあの手この手で攻撃をしてくることも考えられます。
しかしカバー取引があれば、トレーダーの注文をカバー先に流すことで、手数料(スプレッド)がFX会社の利益となるので、FX会社とトレーダーは憎み合う敵同士ではなくなります。
トレーダーが取引すればするほど、スプレッドによる利益が増えていきます。
つまり、カバー取引という仕組みのお陰でトレーダーとFX会社は異なる利益を追求できるので、共存共栄が可能となります。
とは言え、全ての注文をカバー先に流しているわけではありません。
カバー取引を行うか否かは、カバーディーラーによって決められているのです。
カバーディーラーの裁量で決められるカバー取引
カバー取引を司るのがカバーディーラーです。
FX会社の利益を左右するのは「カバーディーラーの腕」と言っても過言ではありません。
・トレーダーの注文をカバー取引する否かを決める
・カバー取引の注文の出し方を決める
これが代表的なカバーディーラーの役割ですが、具体的に詳細を解説します。
例えば、ドル円の買い注文が入ったとします。
しかし「ドル円は下げる」と確信していれば、FX会社はカバーをせずに単純にトレーダーと反対売買を行います。
カバー取引をした場合:スプレッドだけが利益
カバー取引をしない場合:スプレッド+ショートの値下がり分が利益
カバーディーラーの裁量判断によって、FX会社はスプレッド以外の利益を生み出すことができました。
(※カバーディーラーの読みが外れた場合、FX会社は損失を出すことになります)
自分の注文がカバー取引されていない事に釈然としないかもしれません。
しかしトレーダーは自分が望んだポジションを持った上で負けたので、それは単純にトレードで負けただけです。
レートはインターバンクに繋がるカバー先から配信しているので、FX会社が不正を行った訳でもありません。
全ての注文をカバーしない訳ではなく、カバーすべき注文を取捨選択しているだけです。
トレーダーが気にする必要は特に無いカバー取引されなかったとしても、自分のトレードには何の影響もありません。トレーダーは希望通りにポジションは持てるので、特に気にする必要はありません。
カバー先金融機関は、インターバンクで取引している銀行なので、FX会社は間接的にインターバンクで取引している事になります。
しかしインターバンクでは最低100万通貨以上の注文しか流せないという話もあります。
(※最低100万ドルという話もありますし、正確な最低数量は分かりません)
そうした成約がある中、FX会社には売買注文がひっきりなしに入ります。
・FXを始めたばかりの人の1000通貨単位の注文
・中堅トレーダーによる10万通貨単位の注文
・億トレーダーによる100万通貨単位の注文
様々な注文が入り乱れる中、カバーディーラーは注文を合算し、不足分をはじき出してカバー取引を行います。
カバー取引を行う際の注文の出し方は、カバーディーラーの裁量に委ねられます。
例:200ロットの買い注文を出す場合
・直ぐに注文を出す
・レートを見ながら100ロットずつ時間差で注文を出す
・値段が下がるタイミングを待って一括で200ロットの注文を出す
注文方法は様々ですが、より有利な状況を見極めて発注するのも重要な役割です。
ただし、カバー取引が成立するまでトレーダーの注文が待たされる訳ではありません。
トレーダーが買い注文を出した段階で、トレーダーは買いポジションを保有しています。
あくまでFX会社がトレーダーと行った反対売買のカバー取引で、より有利なタイミングを見計らっているだけです。
カバー取引は有り難い存在
注文の全てがインターバンクに流れていない(=カバー取引されていない)という事実に驚いた方もいるかもしれません。
しかし原則固定の低スプレッドという国内証券の大きな魅力は、インターバンク直結のシステムでは成り立ちません。
インターバンクではスプレッドが絶えず変化しますし、取引数量が小さければ取引できません。
そうした障害をFX会社が肩代わりしてくれているのです。
その最前線がカバーディーラーという訳です。
複数のカバー先から提示されるレートの中で、トレーダーに有利なレートを選別してくれているのもカバーディーラーです。
カバーディーラーの存在とカバー取引は、顧客であるトレーダーとFX会社の双方の利益を実現する為の企業努力とも言えます。
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