テクニカル分析

押し安値・戻り高値の見方を実際のドル円チャートで解説

押し安値・戻り高値の見方をドル円チャートで解説

今回は押し安値・戻り高値の見方を実際のドル円チャートを使って解説します。

これが分かるようになると、明確な買い目線・売り目線を持ってチャートが見れるようになるので、目先の値動きに振り回されるトレードをしなくなります。

ではまず、以下のドル円1時間足チャートを見て下さい。
押し安値・戻り高値のどちらが存在しているでしょうか?

当たり前ですが…チャートに存在するのは、押し安値か戻り高値のどちらか1つだけですよ。

押し安値・戻り高値を探す例題チャート

チャートにはダウが見やすくなるように「ZigZag」を入れ、数値はデフォルトで使っています。

 

チャートを開いて、押し安値・戻り高値のどちらが存在してるのか、すぐに分からない場合。
まずはそのチャートでの目立つ高値・安値に着目して下さい。

先ほどのドル円チャートでは、最高値A→最安値A→直近高値Bというように値段が推移しています。

押し安値・戻り高値を探す為にはチャート内の高値・安値に着目する

最高値Aから順を追って見ていくと、押し安値・戻り高値が簡単に分かります。

 

まず、最高値Aしか存在しない時点では、高値を形成した波の起点=押し安値のみ。
押し安値の見つけ方1

これは簡単なので誰でもすぐ分かりますねw

 

では次。
最高値Aを付けた後、高値を更新する事はできず、押し安値を下抜けてしまいます。
押し安値を下抜けた時点で、押し安値は消滅し、代わりに戻り高値が出現します。
押し安値を下抜けたので戻り高値が出現

ここでの注意点。
押し安値を抜けたからと言って、直ぐに「下降トレンドに転換だ!」ではありません。

押し安値を下抜けても、その後高値を更新する可能性もあります。

上記チャートで言えば、直近最安値を付けた後にギューンと上昇し、結果的に最高値Aを抜けちゃった…なんて可能性もゼロではありません。
指標や要人発言などをきっかけに、そうした値動きになる事もあります。

上昇トレンドの崩壊→再び上昇トレンドの開始、というパターンですね。

従って、押し安値をブレイク=トレンド転換ではない事を理解しておきましょう。

トレンド転換の見極めについては、このページ後半でも解説します。

 

さて、話をチャートに戻して…
安値を更新したので、戻り高値も1から2へと更新されました。
安値を更新したので、戻り高値も更新

ここでの注意点。
押し安値も戻り高値も、チャートには最新の1つしか存在しません。

つまり、押し安値が2つあったり、戻り高値が3つあったり、というのはあり得ません。

常にチャートには、押し安値又は戻り高値の1つしか存在しないと覚えておきましょう←これ大事

 

さてその後の値動きを見てみましょう。

最安値Aを付けた後、安値更新はされずに、戻り高値を上抜けてしまいました。
戻り高値を上抜けたので、押し安値が出現しました。
戻り高値を上抜けたので押し安値が出現

 

その後、高値を更新し続けたので、それに合わせて押し安値も更新し続けていきます。
高値更新毎に押し安値も更新される

ちなみに、直近の押し安値は4番のみです。
繰り返しになりますが、押し安値も戻り高値もチャートには最新の1つしか存在しませんので。

このようにチャートの左側から順を追って見ていけば、今存在している押し安値、又は戻り高値が分かります。

それが分かれば、買い目線なのか売り目線なのか、それとも様子見なのかが決まるので、トレードプランが立てやすくなります。

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実際のチャートでトレンド転換を見極める

今までの押し安値・戻り高値の解説を加味して、トレンド転換ポイントを示したのが以下のチャート画像です。

押し安値・戻り高値を基準に考えるトレンド転換の場所

重要なのは、押し安値・戻り高値をブレイクしたら、目線を一旦リセットすることです。

トレンドが崩壊しても、元のトレンドが再開する可能性もあります。

トレンド崩壊 → トレンド見極め期 → トレンド転換

トレンド転換は、多くのトレーダーの損切りが推進力となってトレンドの初動となります。
その初動に大口が追い打ちを掛けることで、分かりやすいトレンドが発生します。

言い換えると、トレンドが転換する付近で多くのトレーダーが負けるという事です。

急に目線を変えるって難しいですからね。

ただし押し安値・戻り高値をブレイクしたら「トレンド見極め期に入る」と理解していれば、負けやすい場所でのトレードを見送る選択肢を持てるようになります。

全ての値動きで利益を取ってやろう!と欲張るよりも、分かりやすい場所で勝つ方が楽です。

押し安値・戻り高値という明確なルールを持って環境認識をすることで、対局の流れに沿った優位性の高いトレードができるようになります。

ぜひこの考え方は覚えておいて下さい。

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